京大生のおすすめ勉強法
参考書活用術 CASE5
文系のおすすめ参考書
経済学部 G.Nさん
まず、自分に合った参考書や問題集を選ぶためには2つのポイントがあります。
1つは、志望校と同じレベルの参考書を買うこと。
そしてもう1つは、たくさん買いすぎないことです。
志望校と同じレベルの参考書を買う
「志望校と同じレベルの参考書を買う」とはどういうことでしょうか。
たとえば、早大・慶大をめざす受験生A君と京大をめざすB君がいたとします。2人は世界史受験者ですが、どのような参考書を買うのが最も正しいでしょうか。
A君は高度な知識を要求する早大・慶大をめざしているので、細かい内容まで扱う問題集や用語集を選択すべきです。一方、B君は配点の大きい京大の論述問題に対処するため、歴史全体の流れをつかめるような参考書で勉強すべきです。
これはあくまでも一例ですが、合格への最短の道は、志望校と傾向の似た問題をたくさん解くことです。もちろん、志望校とは異なる傾向の問題を解いて応用力をつけることも重要です。しかしそれは実力がついてきて、時間に余裕が出てきてからすべきでしょう。
たくさん買いすぎない
次に「たくさん買いすぎないこと」について。
私は高校時代「参考書マスター」と呼ばれるほど多くの参考書を買っていました。英語だけでも15冊以上は持っていました。しかし、そのことが京大合格に貢献したとは思っていません。
むしろ、そのせいで自分がどの参考書に集中すべきか分からなくなり、「同じ参考書をくり返し解く」ということが疎かになってしまいました。
京大受験生の皆さんも私を反面教師にして、本当に必要な参考書とは何かを考えたうえで購入してください。
以上が問題集・参考書選びのポイントです。続いて具体的なおすすめ参考書を紹介します。
おすすめ参考書
世界史
世界史の論述対策でおすすめする問題集は、『詳説世界史論述問題集』(山川出版社)です。私は高3生のときの世界史の先生にこの問題集を配布され、1年間解き続けました。
この問題集の最大の特長は、「薄いけれど全分野を網羅している」ということです。この問題集に収められている問題を全部解けば、京大のみならず東大・一橋大・早大・慶大すべての大学の論述問題に対応できます。
私が思うに、どの大学の論述問題も過去の出題を若干改変したものが基本です。受験生のまったく知らない分野が出題されることは、ごく稀でしょう。
したがってこの問題集をマスターすれば、本番でどのような問題が出題されようとも柔軟に解ける力が身につきます。実際に私も、この問題集を解き続けたおかげで、現役時に9割近く得点できました。
英語
英語は、一般的な英単語帳はほぼ覚えたという受験生に紹介したいものが、『京大学術語彙データベース 基本英単語1100』(研究社)です。
この本は、受験生対象というよりも大学生のために書かれたものです。私も大学の英語の授業でこの本を使用しています。
大学生向けに書かれていますので、もちろん単語のレベルは高いです。しかし、実はこの本には、普通の単語帳には載っていない、受験で頻出の単語が数多く収録されています。
京大英語で高得点を取ろうと思っている方は、ぜひこの本を手にとってみてください。