京大生に聞く!高1・2生がやるべきこと
高1生・高2生の勉強法(理社)
科目を絞らず学習するメリット

- にむら なるひこ
二村 成彦 さん - 工学部 物理工学科
長野県諏訪清陵高校 出身
2013年度 河合塾 名駅校 在籍
- 高校グリーンコース(高校生対象)
- 高校生を“京大現役合格”へと導く河合塾のコース
理科・社会は、英数国に比べて、受験で使う・使わない、得意・苦手で科目を絞る人が多いイメージがあります。
科目を絞らない方がよい理由
個人的には、いずれの教科においても、「時間が足りないから」「苦手だから」といったネガティブな理由で、高1・高2のうちから勉強しない科目を作ることは、おすすめしません。
どの知識がどこで役に立つかわからない
その理由のひとつが、「どの知識がどこで役に立つかわからないから」です。
たとえば京大の英語は科学系の文章が出されることが増えてきましたし、古典では日本史や世界史、現代文でも社会構造知識が備わっていた方が読みやすい内容のものが少なからずあるように思います。
京大のように入試科目が幅広い大学を受けるにあたって、知識が多くて困るということはありませんし、知識が偏っていて得をするということも(特色入試など特別なケースを除けば)まずないと思います。
高1生・高2生のうちに、苦手なことでもきちんと時間をかけて取り組む勉強をすることで、勉強に対する姿勢も変わってくるでしょうし、勉強のための体力もつくと思います。
取捨選択をするには早すぎる
もうひとつの理由が、「しっかり学ぶ前に取捨選択をするのは早すぎる」と考えるからです。勉強するうちに興味の対象が移り、志望学部が変わって受験科目が変わることもあるかもしれません。
それを考えると、早くから科目を絞り始めるのはリスクが大きいと思います。
それに、苦手科目にきちんと取り組めば、高校の先生の印象も良いと思います。大学受験において、高校の先生の助力というのはとても大切です。受験生になってもきっと応援してくれると思います。
今のうちから印象を悪くして、将来得られたかもしれない応援を失ってしまうのは、とてももったいないですよね。
高1生・高2生の理科の勉強法
私の場合は、高1生・高2生の頃は、「問題を解けるようになる」ことよりも、きちんとした知識や考え方を身につけることを重視していました。
物理・化学・生物・地学と科目が分かれてはいますが、根底に通ずるアイデア・考え方は同じなので、理科の視点・考え方を身につけることが大切だと思ったためです。
実際、私は物理・化学で受験しましたが、生物もきちんと学習し、その知識や考え方が化学で生きました。
受験に向けて物理・化学の勉強を本格化させたのは高3の夏休みでしたが、これは少し遅かったと思っています。高1で履修した科目は、高2の春休みくらいから受験向けの勉強に切り替えてもよいかもしれません。
高1生・高2生の社会の勉強法
5教科の中でもっとも興味が薄い教科でしたが、中間テスト・期末テストできちんと得点をとることを目標に勉強しました。
最終的に受験は地理を選択しましたが、日本史や政治・経済の授業で扱った範囲は今でもきちんと覚えていますし、現代文や古典の内容理解に少なからず役に立ちました。
地理はセンター試験のみだったのですが、配点が高かった(1,000点満点中100点)ので、高2の終わりから知識の確認を始めて、高3の夏休み前後から問題に取り組み始めました。高校の勉強をしっかりやっていたので、このタイミングは悪くなかったように思います。
- 高校グリーンコース(高校生対象)
- 高校生を“京大現役合格”へと導く河合塾のコース