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京大生が選ぶ感動した一問
第9回 京都大学
2002年 数学・前期

問題と解答例

問題

解答例

感動した理由

過去問演習をしたときは、

(1)  で定義された関数  について、導関数 を求めよ。

という誘導があったため、なんとか短時間で解くことができました。しかし、「もしも本番で(2)だけが出題されたら、絶対書ききれない…」とかなり不安を感じました。当時は、<解答例1>の置換しか思いつきませんでしたし、解説書にも、

 の積分は<解答例1>のように置換し、頑張って計算するものである」 というようなコメントしかされていなかったからです。

そんなときに  と置換する解法を教わり、一気に不安が解消しました。<解答例2>のスマートさは<解答例1>と見比べれば一目瞭然で、解答の長さや計算の煩雑さが大幅に軽減されています。まさに目からウロコの感動的な瞬間でした。

しかし、そもそもなぜ、この置換の発想が出てきたのでしょうか?
実はそこにも、しっかりとした必然性がありましたので、ご紹介します。

 は  つまりは  の双曲線が元の関数です。そして、この双曲線の媒介変数表示としては
 より 
を用いて

また  を因数分解して 
ここから  と置くと  となり

さらに  が成り立つので

これら3通りが挙げられると思います。

そう考えると、<解答例1>では  の、<解答例2>では  の、それぞれ「双曲線の媒介変数表示で置換積分していたのだ!」とわかり、「突如現れたように見えた  の置換も、必然的なものであったのだ」と納得しました。もちろん  のように置換しても、<解答例1>よりは、かなり楽に積分することができます。ちなみに、数研出版の「チャート式 基礎からの数学Ⅲ」(青チャート)に載っていた誘導は、 を少し簡単にしたものでした。

さて、そうなってくると  にも必然性を求めたくなりますが、それもできてしまうのでさらに感動的です。

『京大生が選ぶ感動した一問』「第1回」で

であると出てきました。これが  では

となり、ここから  を出してみると、

となって、 を消去すると  の媒介変数表示が出てくるのです!!

実に不思議な香りがします。これを最初に閃かれた方は相当なキレ者だったのだろうと思います。

この問題によって、『「難解な積分 」「双曲線の媒介変数表示」
」が不思議な必然性によってつながっている』と実感できました。私にとって思い入れのある感動的な体験でした。

今回の手法は、次に挙げる<類題>にも応用することができます。ぜひ、<解答例1><解答例3>の両方でやってみて、自分の手で感じていただければ幸いです。

類似問題

<類似問題1> 京都大学2007年 数学(理系・乙)・後期

京都大学2007年度数学(理系・乙)1

<類似問題2> 京都大学1990年 数学(理系)・後期

京都大学 1990 年度 数学(理系)・後期6

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