HOME > 受験対策 > 京大生が選ぶ感動した一問 > 第5回 京都大学 1999年 数学(理系)・後期

京大生が選ぶ感動した一問
第5回 京都大学
1999年 数学(理系)・後期

問題と解答例

問題

解答例

感動した理由

前から読んでいくと不思議な解答なのですが、推敲(すいこう)する段階では直方体にはめ込んだ四面体を考えて、  ,  ,  がどう表されるのか、そして、そのときの満たすべき条件はどのようなものなのか、という順番に考えるのが順当だと思います。そこから問題のニーズに合った解答を書くわけです。

したがって、今回の問題は直方体に四面体をはめ込んだ図1というのを見たことがあるかないかで、人によって問題の印象がずいぶん変わるのではないでしょうか。

私はこの問題を見るまではこのような事実を知らなかったので、知らずに入試で出会っていたらどうなっていたのだろう、という不安も頭をよぎりましたが(比較的、入試直前の時期に解いたので)、なかなか便利な事実もあるものだと感心した覚えがあります。

考える科目である数学といっても、知っておくと便利な事実というのはいくつかありますし、特に一度出会って感動した内容は自然に覚えてしまうと思います。

さて、この直方体に四面体をはめ込むという事実なのですが、よく練習問題で出てくる以下のような問題にも有効であることを知ると、応用範囲が広がるのではないでしょうか。

典型問題

典型問題

図2 教科書に載っている一般的な解き方をするのであれば、以下のような図2を考えて、線分CDの中点Mを取り、△ABMを考えて、AからBMに垂線を下して、交点をHとして、三平方の定理を駆使して……という道筋を辿るか、もしくはベクトルで表して、ひたすら計算していくという道筋をたどるかと思います。

いずれにしても1回は解いたことがあるのではないでしょうか。なかなか面倒な計算をすることになると思います。

図3 今回は、上記の京大の問題から正四面体を立方体にはめ込むことができるということを用いて、図3を得られます。もちろん、立方体は球に内接することができます。Oから各頂点までの距離は球の半径になっているはずです。その立方体の中に正四面体がはめ込まれているので、この正四面体も球に内接しています。

これで解いてみると、正四面体ABCDの1辺を  ,球の半径を  とすると立方体の1辺の長さは  となり、A,B,Oを含む平面を切り出してくると、図4のようになり、三平方の定理から

図4

が得られます。これを解くと、

という感じですんなりとよどみなく出てくるので、爽快です。

この後半部分は化学でダイヤモンドやケイ素の結晶格子を求めるときにも用いるので、有用だと思います(京大でも1988年と2003年の化学で出題されています)。
受験勉強でも違う教科の間で勉強したことが繋がってくると、感動して記憶に残るのではないでしょうか。

あわせて読みたいコンテンツ

HOME > 受験対策 > 京大生が選ぶ感動した一問 > 第5回 京都大学 1999年 数学(理系)・後期
pageTop
Copyright©Kawaijuku Educational Institution. All rights reserved.