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京大生が選ぶ感動した一問
第1回 京都大学
1997年 数学(理系)・後期

問題と解答例

問題

解答例

Point

感動した理由

もっとも感動したのは、河合塾の先生にこの問題の解説を聞いたときでした。なぜならば、未知数3個の連立方程式からは皆目見当がつかない三角関数cosを用いて、8組の相違なる解があることを証明しようとしているからです。

この連立方程式、よく見てみるとチェビシェフの多項式が2次のバージョンで隠れていることが分かるのですが、ここから大いに想像力を膨らませて、(1)では背理法、(2)では三角関数を発想し、証明を終了することは非常に難しく、異なる分野間(連立方程式と三角関数)の連結を成し遂げているような、深遠な印象を与える問題だと感じました。

この問題のように、大いに試行錯誤・想像力を要求される数学の問題は京大の過去問くらいでしか出会えないのではないでしょうか。
試行錯誤し尽くして、混乱にも近い頭の状態で整然とした解説を聴くと、狐につままれたような、一方ですべてがすっきりと解決したような、独特の感覚が味わえると思います。

当時、この問題を解説してくれた先生がおっしゃっていた「結び付きそうにもない領域を結びつける者は賢いのである」ということを身に染みて実感しました。実際に、京大の出題者の方は賢かったのだと思います。

他の「結び付きそうにもない領域を結びつける」、よく知られた例としては、オイラーが  のマクローリン展開  で  としたことで、三角関数と虚数  が結びついたことが挙げられます。
以下に大まかに述べてみます。皆さんも実際に書き出してみるとよいと思います。
マクローリン展開自体は、すでに微分を習っていれば、


とでも置いて、両辺を微分しながら、  を代入していけば、  が出てきて、自然と


が出てくると思います。同様に、  と  についても



とでも置いて、両辺を微分しながら、  を代入していけば、  、  についても値が分かるでしょう。



あとは、  としてみて、①式と②、③式を見比べると  になっている!といった感じです。
ちなみに、  を代入すると、さらに不思議な式が出てきます。

この解説も高校生の私には到底考えつかない感動的な事実でしたので、大いに知的興奮を感じた思い出があります。高校の授業の範囲にとどまらず、自分で考え抜いても分からない問題のエレガントな解説や着想を聞いたときには、何か世界の根本にある秘密を知ってしまったような、満たされた気分になろうかと思います。

このようにしっかり考えて、豊かな気分になれる問題にたくさん出会えると、試験問題もおもしろく見えてくるのではないでしょうか。

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